2009年11月20日

グローリー・ロード(米2006)

 アメリカ南部、テキサスの田舎大学のバスケットボール・チームのコーチに就任したドン・ハスキンズ。黒人選手をスカウトして猛練習、人種差別の風を払いのけて大学リーグで優勝する実話。
 テーマは大国アメリカの人種差別。黒人が実力で勝利をつかみ取る爽快感や差別問題と人間関係をバランスよくまとめた優等生的な脚本。いずれかに偏るとタイプの違ったものに仕上がったろう。いいとこどりで、ややきれいになりすぎた感がある。しかし、気分は爽快で暖かくなる。音楽はトレヴァー・ラビン、プレイ中のスコアは和太鼓を連想させる重低音の激しいリズム感が緊張感を増す。エンドクレジットの間に、登場人物の本人たちが登場している。彼らへの敬意を込めて☆
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2009年11月19日

崇徳院(桂枝雀2)

一生懸命のおしゃべりでございます。よろしくお付き合いをお願いいたすのでございます。もう、他にたいはございません。とにかく笑っていただければいいわけでございます。笑うと言うことはね、本当に体によいのでございます。−−若旦那が恋の病で寝込んであと数日の余命との見立て。高津へのお参りで一目惚れしたが誰かわからない。唯一の手がかりは、親切にして崇徳院の「瀬をはやみ 岩にせかるる滝川の・・」の歌のみ。御店に出入りの熊が、相手を探すように命ぜられる。礼に長屋と三百円がもらえるとのこと。人が集まる床屋や銭湯に行って歌をよむが、手がかりがない。くたくたになって床屋にいると、そこへ職人風の男がやってくる。御店のお嬢さんが相手のわからない恋の病で寝込んでおり、崇徳院の歌を手がかりに探しているとのこと。それを聞いた熊、「ああ〜〜、三百円〜。三百円、三百円、三百円」「何を言うてんの、お前」−−大騒ぎでございます。めでたく探す相手が知れまして、一対の夫婦ができあがります。崇徳院というおめでたいお噂でございます。
 マクラは笑いの効用について。主人公の職人がとぼけたキャラクターへ変わっていく。師は「緊張と緩和」から笑いが生ずるとの持論。本公演では緩和に、試みなのか、やり過ぎのところがある。ちょっと客が引いている。また、終わりまぎわまで進めて、途中で下がっているのは残念。ここまで進めたら、下げまでやってもらいたかった。
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2009年11月18日

伽羅の下駄(林家正蔵8)

 吉原というものがございまして、遊女三千人御免の場所というんで、たいそう繁盛しておりまして、ここへ通いますお客様も、ピンからキリまでありまして、紀伊国屋文左衛門だとか仙台の殿様だとかというような名高い人もお客様−−豆腐屋の六さんは毎晩吉原へ冷やかしに行くと、家主から小言。通っている先代の殿様に声をかけたいからだという。「早起きは三文の得」と諭され、朝早く起きて仕事をする。そこへ、立派ななりの身分のあるらしいお侍がやってきて水を所望する。お礼に履いていた下駄を蹴込んで帰った。その下駄はいい匂いがするので、家主に聞くと伽羅の下駄で二百両はくだらないもので、おそらく侍は仙台の殿様ではないかとのこと。帰って女房に話すと「それいったい何てもんだい」「何てもんて、聞いてきたんだが、待ってくれよ。何とか言った。そうだ、そうだ、これはな、よく聞けよ。“きゃらきゃらきゃら”」 お上さん嬉しいんで「げたげたげた」
 マクラは吉原、冷やかしについて。枯れた雰囲気のきっちりゆったりとした語り口。淡々と進めるが、このような落とし噺にしては、下げでも真面目すぎて、チト笑えない、しらけてしまう。やはり、この師匠は人情噺だ。
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2009年11月17日

ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」(ヴォルコフ=BBCスコティッシュso)

 標準のテンポで大変オーソドックス、水彩画のようなソフトフォーカスな演奏で、暖かい演奏。弦の暖かい風のような音色とにじんだようがなかなかのアンサンブル。作意のなさが曲自体の持ち味を十分に出している。いい気分になれる。4楽章では荒々しい表現となるが、アンサンブルがぼろぼろに乱れる。終楽章では低音の量感を増して、美しいvnが美しく流れて暖かい雰囲気だ。しかし、いかんせん、アンサンブルがいま一つ、弦のグループはなかなかだが、管が貧弱だ。もっと練習を・・・(BBCProms2008)

1.田舎に到着したときの晴れやかな気分
2.小川のほとりの情景
3.農民達の楽しい集い
4.雷雨、嵐
5.牧人の歌嵐の後の喜ばしく感謝に満ちた気分
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2009年11月16日

ルパン三世 テーマ・コレクション(大野雄二)

 いや〜、懐かしい。しかし、今聞いてもシャープで洗練されて古さを感じさせない。グローバルな雰囲気で、世界をまたにかける泥棒にふさわしい音楽だ。粋でソフィスケイトされたスタイル。バージョンによっては若干古さを感じさせるアレンジがあるがテーマは素晴らしい。器楽曲に対して日本人が歌う英語歌詞は、何かしっくりこない。英語が日本語だ。雑多な感じだが、総じていい雰囲気でした。(コロンビア)

1 ルパン三世'92〜スペシャル・メドレー・ミックス
(ルパン三世'92〜'78〜'79〜'80)2 ルパン三世'78  
3 LOVIN' YOU(LUCKY)   トミー・スナイダー
4 ルパン三世 愛のテーマ     
5 ルパン三世のテーマ   ピート・マック・ジュニア
6 I MISS YOU BABE(YES,I DO)  サンドラ・ホーン
7 ルパン三世 愛のテーマ  水木一郎 
8 ルパン三世'79  
9 LAVE SQUALL サンドラ・ホーン
10 炎のたからもの  ボビー 
11 回想のミステリアス・ジャーニー  
12 ルパン三世'80  
13 LEAVE YOU  木村 昇 
14 SUPER HERO トミー・スナイダー
15 LOVE IS EVERYTHING   木村 昇 
16 セクシー・アドベンチャー   SHIN KITAHARA
17 フェアリー・ナイト   森村あゆみ
18 MANHATTAN JOKE 河合奈保子
19 SONG OF BABYLON 河合奈保子
20 GEORGIA MOON(THE BALLAD FOR LUPIN)
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2009年11月15日

社長道中記(日1961)

 大阪へ出張することになった缶詰会社の好色な社長と社長夫人から社長を女に近づけないよう命を受けた随行社員のどたばた劇。とにかく懐かし〜い。町のネオンや信号機、ポットや机、電話、出てくる大道具小道具がすべて懐かしい。会社という組織内の上下関係や処世術がおもしろく描かれる。憎めない社長の失敗が笑いになっている。時代を色濃く映している。こんな時代だから、昭和の懐かしい上昇気流の吹いていた頃が懐かしく幸せに思える。駅前シリーズも見てみたい。音楽は古関裕而。とにかく森繁久弥の演技が久しぶりに笑いすぎるほど笑わせてくれたので☆
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コロンビア・カフェインレス(フル・シティ)

自家焙煎:豆は小さめで扁平、ややばらつきがある。マイルドな苦みと酸味、うま味がほどいい。ライトボディだ。
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2009年11月14日

みんな誰かの愛しい人(仏2004)

 プライドが高く独裁的な有名作家の娘、ちょっと太っちょでコンプレックスの塊、悲観的な人間。彼女がレッスンに通う歌の先生は売れない作家の妻。この二人の結びつきを中心に、日常生活が淡々と描かれる。いろんな性格の人がいて、仕事に成功したり失敗したり、打算で行動したり、喧嘩をしたり毎日がストレスなのだ。それが、彼女を取り巻く人々の行動を自然に描くだけで社会の縮図だ。たいしたことは起こらないが、画面にはストレス性の緊張感が流れて、自然と引きつけられているのだ。ラストには、太っちょの娘が本当の愛を得るラストに癒される。また、拙には、有名作家の顔がゲオルク・ショルティに似ていたので、興味津々。精神的で虚飾の少ないバロック音楽が淡々と流れて、これが映画に客観性を与えている。音楽はフィリップ・ロンビ。平穏で何でもないような生活も緊張感とストレスがあるんだという映画に相づちを打ちたくなった映画でした。考えさせられ、理性を満足させてくれたのでたので☆
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イエメン・アラビアン・オアシス(シティ)

豆は小さめで、ややばらつきがある。ややとげのある苦みと酸味の中の甘み、香ばしさが残る。
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2009年11月13日

小さな中国のお針子(仏2002)

 中国、反革命分子の子として都会から山中の村へ再教育に出された二人の青年。貧農とともに働く。村のお針子に恋をして、彼女に世界の文学を読んで聞かせる。彼女は女性の尊厳と自由について開眼し二人をおいて村を去る。二人は後に成功し、歯科の権威と世界的なヴァイオリニストになる。彼らが過ごした村がダムにより水没することになり、久しぶりに再会。青春時代を思い出す。
 中国の絶景が素晴らしい。その中で、教育のないくすんだ感じの人々の中で、感性豊かな若者が光っている。目に見えない知識、教養が輝いているのだ。甘酸っぱい青春映画であるが、情報にあふれて平和な世界しか知らない今の若者にも何が大切かを語っているようだった。音楽はワン・プージャン、画面の後ろで叙情的な美しさを支えていました。素朴で美しい映画で、温かい心で見ることができました。
posted by momiji at 23:03| Comment(1) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする