2009年11月11日

笠と赤い風車(林家正蔵8)

浅草の馬道に、豆腐屋さんで嘉吉という人がございまして、至って律儀な方で、夫婦の間に子供が生まれた、しかも、男の子。喜んでいると三日目に産後のひだちが悪くって、お上さんがなくなってしまった。−−お上さんの妹のおせんが、子供の常吉の面倒を親身に見ていた。亭主も死んでしまい、おせんが常吉を育ててきたが、近所の誰かが、汚染が義理の母であり、母親のの生前から亭主と関係があったと、嘘を教えたので、常吉はぐれてしまう。常吉には性悪女ができたが、彼女には別の男がいた。ある日、大家がやってきて、亡くなった嘉吉には金を十五両ほど残しているので、気晴らしに身延山へお参りに行くことを勧める。このことを聞いた性悪女が常吉に悪知恵を入れる。常吉は急に優しくなりおせんにつくす。汚染が身延山のことを打ち明けると、歳をとったおせんの代わりに常吉が、嘉吉のお骨を身延山に納めに行くことになる。おせんは出発前に、常吉の生みの親から渡された赤い風車を笠につけて持って行くように頼む。江戸を出発して、常吉は一行から離れて性悪女と落ち合う。道中で風車のついた笠を捨てるが、宿に届けられる。性悪女と気晴らしの外出、真っ暗なところで性悪女と関係のある男に背中をつかれて、常吉は崖から川へ転落する。しかし、赤い風車のついた笠が持ち上げるように成っていたので常吉は助かる。そのとき思い出すのは、優しかった育ての母のこと。矢も立ってもいられずに江戸に帰ると、おせんは亡くなっていた。聞けば、何かを支えるような格好をしていたとのことで、死に顔は満足そうだった。「おっかさ〜ん」泣き伏してしまった常吉の背中にしょっている笠の赤い風車が風もないのに回りました。クルクル、クルクルクルクルクルクル・・
 マクラはなし。ほとんどが地の話。物語の上手な朗読を聞いている感じ。枯れた感じの語り口だが、さすがに暖かくていい。筋立ても無駄なくまとまって、充実した口演でした。
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2009年11月10日

The Essential Maurice Jarre Film Music Collection (Disc 1)

ジャールの曲は何ともメロディアスだ。クラシックで言うなら、国民楽派と言ったところ。中心地ドイツ・オーストリアではなく、ロシアやスラブの雰囲気がある。しっかりとしたスコアとノスタルジックなメロディーが特徴。ジョン・ウイリアムスを正統派に位置づけると、ジャールが国民楽派、ジェリー・ゴールドスミスは現代音楽、ジョン・バリーがポピュラーよりといったところだ。演奏はCity of Prague Philharmonic他で水準は高い。なかなか楽しめるアルバムでした。(Silva Screen)

1. Overture from Lawrence of Arabia
2. Doctor Zhivago: Suite
3. Adela's Theme [A Passage to India]
4. Jesus of Nazareth: Suite
5. Ghost: End Credits
6. Villa Rides: Main Theme
7. Fixer Suite
8. Fanfare/I Ain't Captain Walker [Mad Max: Beyond Thunderdome]
9. Red Sun: Main Title/The Samurai
10. Topaz: March
11. Alfie's Theme [The Mosquito Coast]
12. Kwan's Sacrifice [From "The Year of Living Dangerously"]
13. Building the Barn (Witness)
14. Paris Waltz [Is Paris Burning?]
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2009年11月09日

Picnic:Music From The Soundtrack(George Duning)

 往年のハリウッド映画らしい音楽。Loveテーマを中心としたアレンジ。画像にあわせて心理描写をサポートしているといった感じ。台詞が聞こえてきそうな雰囲気。それだけに、音楽だけの独り立ちとしては、まとまりがなく難があるように感じる。ただ、Moonglow は独立して楽しめる。懐かしさがいっぱいのアルバムでした。(MCA RECORDS)

1. Love Theme
2. Hal's Theme
3. Owens Family
4. Flo and Madge
5. Love Theme from "Picnic" - Picnic
6. Moonglow
7. It's a Blue World-Torn Shirt (Pt. 1)
8. Torn Shirt /Hal's Turmoil [Concluded]
9. Rosemary Pleads/Rosemary Alone
10. Culmination/Hal's Escape
11. That Owens Girl/Millie
12. You Love Me/Madge Decides
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2009年11月08日

4ヶ月、3週と2日(ルーマニア2007)

すごい力を持った映画だ。ルーマニア、大学の学生寮に住む女子学生が、ルームメイトの妊娠中絶を助ける話。タイトルの4ヶ月、3週と2日はルームメイトの妊娠期間。ルーマニアでは4ヶ月を過ぎると法的には殺人罪になるとのこと。報酬としの肉体関係の医師からの要求、堕ろした胎児の処分、家柄の異なる裕福な恋人との将来への不安。何をするにもIDカードの必要、闇で物品を取引するなどの東ヨーロッパの内情がリアルに描かれている。映像の彩度が薄くハンディーカメラの多用、出演者も全くわからないので、一段とリアリティーがある。カット、カットをスムーズにつなぐのではなく、不自然な間が大変な緊張感を生んでいる。ハリウッドなら取り上げられないだろうテーマを正面から取り上げている。音楽は一切なし、ただ、エンドクレジットで恋の歌が流れる。逆説的でぐっとくる。説得力の強さで☆
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コロンビア・スプレモ(シティ)

自家焙煎:ダブル焙煎。豆はやや小さめで、若干のばらつき。うま味と柔らかな苦みに若干の酸味。飲みやすい。
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2009年11月07日

ザ・エージェント(米1996)

腕利きのプロスポーツ・エージェントが、クライアントを減らして関係を深くしたい旨の理想をレポートにしたためクビになる。多くのクライアントを失い失意の生活を送るが、たった一人残ったあまり有名ではなかったクライアントと深い関係を結び、他のクライアントもうらやむ成功を得る。さらに、枯れに共感して一緒に会社を辞めた女性と結婚し、仕事よりも大切な愛を手に入れて、次の一歩を踏み出す。トム・クルーズの負け犬的なエージェント役、ぴったりだ。しかし、そのプレイボー的なキャラクターが幸せを手にした夫婦の行く先を不安にさせるのだ。彼のキャラクターイメージは2枚目に強すぎる。その後のフィルもグラフの役所が限定されているのが理解できた。そのジャンルでがんばってもらいたい。明日への希望がわいてくる映画でした。
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コロンビア・カフェインレス(フル・シティ〜フレンチ)

豆は小さめで、強い香気がある。マイルドな苦みとうま味。酸味はアクセント。のどに残る。
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2009年11月06日

デイズ・オブ・グローリー(仏=アルジェリア=ベルギー2006)

第二次大戦中、フランス軍へ志願した植民地アフリカのアラブ系兵士の物語。フランスのために命を賭けて戦っても、差別されフランス人と同等に扱われない。ドイツ軍に占領されていたアルザス地方のアメリカ軍の応援に一番乗りを果たしたなら全員の行賞を得られると、兵曹は任務を志願し、アルザスを死守したものの、部下全員が戦死し自分だけが生き残ったが、行賞は得られなかった。フランスを舞台にした映画だが、バックに流れるアルマン・アマール担当のアラブ調の音楽が不思議な雰囲気を与える。画調ははややセピア系で当時の雰囲気をよく出している。敵兵の登場は最小限、フランス軍内部の矛盾、エゴを描いている。強国の行う仕打ちには、いつも犠牲者がいるのでした。理不尽さに悲しくなる映画でした。登場人物は非常に濃い顔の男たちで印象に残りました。☆
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2009年11月05日

CDでわかる音楽の科学(岩宮眞一郎)

音から音楽の基礎、楽器や演奏、ホール、オーディオ装置を科学的に説明する。2ページで1つのコラム。その容量にあわせてか、専門的に過ぎてわかりにくいものがある。読み物としては、あまり引き込まれない。科学としての興味はそそられた。ページを気にせずにもっと深く解説してもらいたかった。(ナツメ社)
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2009年11月04日

階段牡丹灯籠〜幸手堤(林家正蔵8)

女房のお峰にそそのかされたので、伴蔵が幽霊のお露、お米に向かって、百両の無心をした。明晩必ず持って参りますから、どうぞ。私どもの言ったとおり、旦那様の体から金無垢の御尊像を取り除いて、お札をはがしてくださいまし、約束をした。−−荻原新三郎の孫店にすむ伴蔵は、幽霊の願いを聞き入れ、新三郎から海音如来の御尊蔵をだまし取り、出入り口に貼っていたお札をはがし、礼として百両を手に入れた。新三郎は礼に憑かれて死亡。伴蔵は故郷の栗橋に帰り、関口屋という荒物屋を始めた。伴蔵が浮気をしていることを女房のお峰が知り、新三郎への仕打ちを話して脅す。伴蔵は二人で再出発しようとお峰をだまし、幸手堤で殺してしまう。−−幸手堤の殺しでございます。
マクラはなし。正統派の人情噺の語りで、淡々と無駄なく進めていく。過不足のない楷書の演出で、まとまりもよく聞きやすい。
posted by momiji at 22:13| Comment(1) | TrackBack(0) | 演芸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする